美味しいうなぎを食べるには、養殖産業の問題を知っておくべき

こんにちは。

今回は、料理観察のくくりで食材のことを取り上げます。前回の水産物についての流れで海外の漁業の実態を少し書いてみたいと思います。

うなぎは大好きな方は多いと思います。ただ現在国産ものは庶民には高く、輸入ものが多いと思います。もちろん輸入物でもおいしいものはあると思いますが。

輸入物が多いと以前書きましたが、それは海外事情によって食卓が左右されるということを表しています。

かかわっている人が善人が多いといいのですが、残念ながら悪だくみも横行しているようで、新聞などに取り上げられたことを調べてみました。

普段食べるものをどう選択するかを考えるのに、参考になればと思います。

うなぎの味 天然と養殖は

少し前に、テレビ東京系~「リトルトーキョーライフ」という番組を見ました。

そこでは、埼玉県の「川昌本店」の方と、「うなぎ大すきどっとこむ」というHPの管理人が出演していました。

スーパーのうなぎのおいしい食べ方や、天然と養殖の違い、うなぎの生態、おいしい店紹介、といった内容でした。

うなぎ料理専門店 川昌本店

・・・登録商標 うなさしが有名

うなぎ大すきどっとこむ

・・・管理人夫妻の食道楽で、訪問したうなぎ屋さんを紹介

まず、天然と養殖の違いを言われていたので、書いてみますと、

【天然もの】

  • 身がしまっている、力強い
  • 香りも強い
  • 価格は養殖の倍ぐらい

【養殖もの】

  • 安定しておいしいのは養殖
  • 脂がのっている
  • 食べることを前提で育てられている(当たり前か)

という違いがあるようです。食べ比べでの感想は、口に入れた瞬間に、全然違うのがわかるぐらい、天然と養殖は差があるようですね。

スーパーのうなぎのおいしい食べ方

次に、スーパーで売っているうなぎを、ひと手間かけるだけでおいしくなる技を紹介していました。

【手順】

  • うなぎを洗って、ついているたれを落とす。
  • バットに入れ、お湯をかける。 ※スーパーでつけられているたれは、粘度が高くなっているためたれを洗うように。
  • キッチンペーパーで水気をふく。
  • 臭みが気になるときは、濃いめのお茶でにおいをとる。
  • アルミホイルをくしゃくしゃにして凹凸をつける。
  • うなぎをアルミホイルで巻き、1200wで表裏分半ずつ、オーブントースターで焼く。
  • 市販のたれを刷毛でぬる。※刷毛の方が浸み込みやすい

大体こういう感じでやってみたら、相当うまいようです。

余ったたれの活用法

【ウナギのたれ 卵かけご飯】

  • ごはんを用意する。
  • 生卵を割り、余ったたれを入れてかき混ぜる
  • ご飯の上にかけ、山椒をふる
  • 好みでパルメザンチーズをかける ※洋風の味になるらしい

これなら簡単に、おいしく無駄なく食べられそうです。

うなぎの焼き方 関西と関東の違い

焼き方は、関西と、関東では違いがあるようです。

【関西風の焼き方】焼き、のみ

【関東風の焼き方】蒸してから、焼く ※蒸すのは脂を落とす意味がある

それで、関西と関東の境目はどのあたりかという質問への答えは、

静岡県ぐらいが境で、天竜川がその境目になるそうです。その周辺の浜松には、関西風と関東風のお店が両方あるとのことでした。

また、うなぎの腹と、尻尾はどちらがうまいかについては、うま味はしっぽの方が強いそうですね。

おすすめのお店

うなぎ大すきの管理人さんおススメのお店を紹介していました。

【関西風のお店】 名古屋 「うな豊」 白焼き重
【関東風のお店】 西浦和 「うなぎ処 古賀」 うな重 松
※和せいろで蒸すのが特徴

うなぎの生態について

うなぎミステリーと題して、うなぎの生態が取り上げられていました。

【質問 オスとメスどちらが多いか?】

答え:90%以上はオス

もともとうなぎは性別がないのですが、生まれて途中で性別ができるそうです。

その原因は養殖時に過密に育てられているためか、ストレスでオスになるそうです。

【質問 川と海どちらで生まれる?】

答え: 

最近の調査で分かったことですが、2009年の調査で、初めてうなぎの卵が発見されたそうです。

それも日本から遠く離れたマリアナ海溝で発見されたのです。しかし、産卵シーンはいまだ撮影されていないようです。

今、うなぎの生態でわかっていることは、回遊魚であり、出世魚でもあるという点です。

出世していくにつれて名前が変わります

レプトケファルス  → シラスウナギ → 親ウナギ

うなぎは、えら呼吸、皮膚呼吸と両方を行う珍しい種です。皮膚の表面がヌルヌルとしていますが、これは浸透圧を調整するための特徴だと言われています。

ちなみに、うなぎのつかみ方は、片手の親指と人差し指で輪をつくって、おなかをぎゅっと強くつかむと簡単につかめるようでした。

海外のうなぎ養殖事情 密輸組織の存在

ここまでは、番組の内容を書き起こしたような感じで、うなぎのことを書いてきました。

うなぎは日本人に大変人気があるのは番組からもわかりましたが、実は、海外養殖ものでは、ある問題が起こっています。

日本では、漁船による漁業が、養殖業よりも比重が高くなっています。

一方、海外の地域(中国、インドネシア、インド、ベトナムなど)では、養殖業の方が生産量が高いです。

特に中国はフランス産のシラスウナギの稚魚の養殖に成功し、もともと人件費も安いこともあり、大量に安価に輸出できるようになった。とされています。

しかし、このうなぎ養殖で儲けている中国である問題が発覚しました。

密輸うなぎ 日本に出荷 絶滅危惧の欧州種が中国で半年養殖

絶滅危惧種のヨーロッパウナギの稚魚、シラスウナギの中国への密輸が深刻化する中、密輸された稚魚の多くが、半年余り中国で養殖された後、日本市場に出荷されていることがわかったそうです。

欧州連合(EU)が禁輸しているシラスウナギを昨秋~今春の漁期に、中国に大量密輸した疑いで、スペイン人と中国人が逮捕されました。

その主要最終目的地が実は日本だったのです。

スペイン警察の調べでは、稚魚を引き取る中国組織は、日本の需要のピークの土用の丑の日に向けて出荷するとのこと。

それにさかのぼって、12月に密輸した稚魚を養殖池に入れ成長させていたとのことです。

水産庁は、大手スーパーは欧州種をほとんど扱わないとしながらも、「加工品の形で輸入されると種別はわからない」としています。

中国は、日本のうなぎの最大輸入元で、かば焼きなどのうなぎ調整品や、生きたうなぎ(親うなぎ)の輸入も相当量あります。

この対日輸出された分を、中国は、密輸された稚魚の養殖で支えた可能性があるそうです。

(以上、山陽新聞からのまとめ)

産地偽装は今までも多くのニュースで話題になっていますが、こういう国際的組織になると、どこまでつかめるのか、わかりませんね。

そうなってくると、輸入物はどこまでが安全で、フェアなものなのか?定かではなくなってきます。

国内資源を増やすには アイスランドの例

ここで、別の国を取り上げてみます。アイスランドです。日本は、アイスランドから有名なものを輸入しています。

それは「ししゃも」です。カラフトシシャモ、現地ではカペリンと呼ぶそうです。

日本向けには冷凍されて輸出されています。

実は、アイスランドでは、漁業が最も高い賃金の産業になっています。

自分が見た番組では、年収1,000万円を軽く越えている人が多いようです。

アイスランドは、個別割当て制度(譲渡可能個別割当て:ITQ=Individual Transferrable Quota)により、水産業で成長を続けている国の一つです。

ITQ・・・TAC (漁獲可能量) により設定された漁獲枠を漁業者個人または漁船別にあらかじめ分配し,さらに個々の間での枠の譲渡も原則自由とするシステム。

漁業者の収入は、ほぼ100%漁獲高に反映されます。このため、漁業者の目は「量から質へ」と移るため、その結果、漁獲高が増加します。

ある漁業会社の社長は、漁網の目を規制よりも大きくし、素材も傷つけにくいものにしているそうです。

それは小さい魚を取らないことと、魚のうろこに傷をつけないようにするためです。

持続可能な漁業にするためには、どれだけ産卵する親魚を取り残すべきかが重要です。

この制度では、残す資源量が決められていて、それ以外の量が漁獲可能量になります。

したがって、持続的に資源を増やすには、親魚をいかに多く残すかがカギとなってくるようです。

これは水産資源を守る観点からも重要で、日本でもこの制度は適用されているものの、海外のそれとは、まだほど遠い状況だそうです。

したがって今日本は、乱獲が増えて、資源が減り、収入・収量が上がらない、生活苦しい、補助金頼みというスパイラルに陥っていると言われています。

日本の科学技術を水産業界にも駆使して

日本には、きっと最先端の技術があるはずで、魚群探知にしても、それぞれの魚の状況がつかめるぐらいはできそうなものだと思います。

そこから資源として残す量を決め、継続した漁獲量の確保を計算できる能力は持っていると思います。

よーいドンで、一斉に取れるだけの量を獲ってしまう方法では、大きさに関わらず取りつくされてしまうような気がします。

何か林業も形は違いますが、経緯が似ているところがあります。

戦後復興時の拡大造林で天然林を伐採して、一斉に人工林化してしまった。

しかしスギやヒノキ、マツといった針葉樹だけでは、土壌を豊かにすることは難しいようです。

さらに安い外材の輸入で国産材の需要が減り、担い手不足もあって管理が行き届いてなかった。

そこに、最近の頻発する自然災害によって、山は無残に削り取られて崩壊してしまいました。

しかし林業は補助金頼みという仕組みなので、復旧作業は税金を投入せざるを得ないです。

漁業も、林業も衰退していかないようにするには、今のITやIot、AIを駆使して、根幹を変えていくようなシステムが必要ではないかと思っています。

もうその兆しはあるのかもしれませんが。

農業は、割と進んでいるように見えますけどね。

まとめ

うなぎのことから、水産業界のことにちょっと触れてみました。

うなぎも結局は天然物が美味しいので、資源を持続可能にする方法が確立されれば、安心して国産うなぎを食べられるようになると思います。

それまでには時間がかかると思いますが、取りすぎた分を少しの間我慢するように何とか制度を作って、資源が回復したら、枠を決めて獲るようにすれば、漁業する人も消費者も幸せだなと思います。

何かこういう動きがあるかも・・・と今後動向を探りつつ書いていきたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!

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