日本の森林分布と朝鮮半島 38度線の意外なつながり

こんにちは。

学生の頃から植物の事を学んできましたが、社会人になってからの方が勉強している気がしているこの頃です。

日本の森林について色々考えていきたいと思いまして、こちらもシリーズで書いていこうと思います。

素人の教書、情報誌の丸かじり知識になりますが、参考程度に読んでいただけたら幸いです。

日本の降水量と森林の分布について

日本は降水量の多い国です。全国平均年間1,700mm程度(推定)あります。降水量が多いと森林がよく育ちます。

ところが、日本は南北に長いため、気温差によって森林の姿も変わります。また3,000m級の山をもち、地形も非常に複雑なため、標高差によっても植物相に違いが出てきます。

気温帯別で分けると、南から北になるに従い気温が低くなるため、

亜熱帯の多雨林、

暖温帯の照葉樹林、

冷温帯の落葉広葉樹林、

亜寒帯の常緑針葉樹林

というように、沖縄から北海道にかけて水平分布で大まかに分けられます。

また標高が高くなるほど、気温は低くなるため、山の上のほうから

針葉樹林、

落葉広葉樹林、

照葉樹林

という垂直分布になります。こちらの垂直分布は、高山帯(ハイマツ中心)、亜高山帯(シラビソ、オオシラビソ中心)、山地帯、低山帯に分かれます。

主な分布の特徴

亜熱帯

小笠原諸島、奄美大島以南で、木生シダ類、ガジュマルなどが分布。

暖帯

九州、四国、本州の低山、平地でおよそ北緯38度以西の地域。クス帯とも言われ、クスノキ、タブノキ、スダジイ、カシ類など常緑広葉樹が分布。

温帯

九州、四国の山地、本州の北緯38度以北の地域。ブナ帯とも言われ、ブナ、ミズナラ、カバノキ類、ハンノキ類、カエデ類など落葉広葉樹が分布。

亜寒帯

四国、本州の高山、北海道の一部を除いた地域。亜高山帯とも呼ばれ、シラベ、オオシラビソ、トウヒ、トドマツ、エゾマツなどの針葉樹、ダケカンバ、ウラジロナナカマドなどの落葉広葉樹が分布。

寒帯

平地には存在せず、高山帯とも言われ、本州では2,000m~、北海道では1,500m~の地域。ハイマツ、タカネナナカマドなどの低木が生え、高木は見られない。

日本にある植物分布線

ブラキストン線

北海道と青森の間に引かれる線で、スギ、オオシラビソの北限と、トドマツの南限を示している。

黒松内低地線

北海道渡島半島の寿都湾から黒松内を経て長万部に引かれる線で、ブナの北限を示している。

牧野線

本州の東岸(外帯)を静岡県富士川に沿って二分する線で、地質構造上、フォッサマグナに一致する。

田代線

本州を内帯と外帯に区分する線。内帯は日本海側で冬季の降雨量が多く、外帯は九州、四国、本州の太平洋側で夏季に降雨量が多い。

日本の植物分布線(イメージ)

植樹と38度線の意外なつながり

(国土地理院地図より 赤いラインが北緯38度線(目安です))

「鎮守の森プロジェクト」

上記の植物分布線については、宮脇 昭氏が出版された 「日本の植生」に載っております。宮脇氏は、東日本大震災後に発足した鎮守の森プロジェクトの副理事長をされています。

暖帯と温帯を分ける北緯38度線付近では、気象の高気圧の動きも違うらしいです。注目するのは、タブノキ、スダジイ、カシ類がこの線以南(以西)の暖帯で生息している点です。

鎮守の森のプロジェクトでは、タブノキがよく植えられているようですが、38度線以北の岩手県大船渡市の植樹でも、これらの樹種が植えられたのでしょうか。

ホームページを見る限りでは定かではありません。(ヤブツバキの記載はあるようです)もちろん郷土にあった選定樹種が植えられていることを推察しますが。

「38度線」

植生分布で北緯38度線が出てくるとは意外でしたが、北朝鮮と韓国の境になっている緯度と同じなのが不思議です。

38度線は、本来は、第二次世界大戦末期に朝鮮半島を横切る北緯38度線に引かれたアメリカ軍とソ連軍の分割占領ラインである。北緯38度線上に定められたことから、こう呼ばれる。

韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の独立から朝鮮戦争勃発までは、それらの国の境界線(国境)となっていた。朝鮮戦争後の軍事境界線もやはり38度線と呼ばれることがあるが、正確には一致しない。

(Wikipediaより引用)

朝鮮半島でも、暖温帯の境になっているのでしょうか?調べてみると、朝鮮半島には、クスノキ科のタブノキや、ブナ科のスダジイが分布しています。

社会的には、今大変緊張状態にある地域ですが、植物学的には、繋がりの濃い地域です。一民間人としては本当に国を超えた平和を祈るのみです。

朝鮮半島と日本の関係は他にもあり、変わった視点ですが書いております。

キムチの美味しさの真実。日本と朝鮮半島をつないだ唐辛子

おわりに

植物を調べていくことで、震災のことや、現在も続く歴史問題まで色々資料を紐解く機会を得ることができました。

何がどう繋がるかはわかりませんが、自分で調べて現実を知るということは、とても大事なことだと思います。

今行われている社会活動、今起こっている社会問題、今の政治経済問題が、本当に正しく取り扱われているのか、という疑問を持つきっかけにもなりました。

この豊かな植生と四季のある日本列島を守っていくには(もちろん朝鮮半島にも守るべき素晴らしい自然があります)、一人ひとりが向上していくのが最善の道であると考えます。

豊かな自然の中にも、ある変化が起きていることを書いている記事もあります。合わせてご覧いただければと思います。

↓ ↓

植物(野菜等)の虫媒花、風媒花を種類ごとにまとめてみました

自分ができることを、ただ地道に善行へと積み重ねていくことが良いのではないかと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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参考文献:森林インストラクター入門、日本の植生

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